ゼロから、君のやりかたで。
9月13日、KDDIサービス発表会が開催された。
正直な話povoにテコ入れするとは思っていなかった。精々au本キャリアの料金改定レベルだと思っていた。
というのも、昨年12月9日の発表会でdocomoが発表した「ahamo」に対して何一つ対抗できていないプランを発表したからである。
しかし、今回のauは本気である。
おさらい
ざっくり大別すると昨今のモバイル通信は下記の通りである。
- 大容量~無制限
docomo・au・softbank・楽天モバイルがこれにあたる。
ショップで手厚いサポートが受けることができ、小容量プランもあるが無制限プランが主力。 - 中容量(おおむね月間20GBまで)
ahamo・povo・LINEMO
ショップのサポートはなく、チャットでのサポートが基本の「オンライン専用プラン」
UQ mobile・Y!mobile
中容量~小容量ながらショップでのサポートが受けられる「サブブランド」 - 小容量(おおむね月間3~5GB)
各社MVNO
通信の込み合う時間は速度が低下するデメリットはあるが、料金の安い所謂「格安SIM」
ゼロから始める通信生活
”ゼロ”からというコンセプト通り、ベースプランは月額料金は脅威の0円!
当然そのまま快適に利用できるわけではないが、維持費がかからないのは他のオンライン専用プランにはない強みである。
月額料金で利用できることは下記の通り。
- 国内通話料:税込22円/30秒
- 国内SMS送信:3.3円/通
- データ通信:送受信最大128kbps
電話・SMSが従量課金とはいえ、データ通信が無料で使える!
こんなに大盤振る舞いでいいんですかい!?
povo2.0の真価はトッピングにあり
ベースプランで無料維持できるのはわかった。
では高速通信はというと
データトッピング
- 1GB 7日間 390円
- 3GB 30日間 990円
- 20GB 30日間 2,700円
- 60GB 90日間 6,490円
- 150GB 180日間 12,980円
- 使い放題 24時間 330円
※価格はすべて税込表記
これまでの大多数の後払いプランと違い、先払いプランである。
プリペイド感覚で使えそう。
既存のpovo(以下povo1.0)の20GB/月2,728円(税込)より28円月額料金が安くなり、選べるプランが増えたといえる。
60GB・150GBプランを選らべばそれぞれ実質20GB/月2,163円・ 25GB/月2,163円 で利用できる計算になり、povo1.0より安くなる。
その他のトッピング
通話トッピングとコンテンツトッピングが用意されている。
コンテンツは昨年末より付加価値として全面的に推してきたKDDIならではの強みと言えるだろう。
各種料金は下記。
通話かけ放題
- 5分以内かけ放題 月額 550円
- 無制限かけ放題 月額 1,650円
※価格は税込表記
かけ放題のトッピングは月額なので注意が必要。
例の如く0570などかけ放題対象外の通話があることにも留意
コンテンツトッピング
- DAZN使い放題パック(7日間) 760円
- smash.使い放題パック(24時間) 220円
※価格は税込表記
コンテンツのトッピングは、そのコンテンツのデータ通信のみ使い放題になる。
例えばDAZN使い放題パックをトッピングしたからといって、全てのデータ通信が7日間使い放題にはなるわけではない。
ギガ活は未知数
日常のお店やサービスの利用でギガ(データ)が貯まる「#ギガ活」が9月13日より開始されている。
「#ギガ活」は、「povo2.0」で使えるギガ (データ) を以下の3つの方法で貯めることができる新しいギガチャージの活動です。「#ギガ活」を通じて貯めたデータは、使用期限内であればお好きなタイミングで「povo2.0アプリ」にプロモコードを入力することで利用できます。
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/09/13/5389.html
auPAYの利用が大前提になっているので、馴染みのない人や別の○○PAYの利用者は厳しい。
生活範囲に対象の店舗あり、ギガ活に魅力を感じるならこの機会にauPAYを初めてみるのも良いかも。
企業のPR、集客力アップがメインな気がする
その他注意点
ベースプラン(月額0円)の無料維持は最大180日
180日以内に有料トッピングの購入が必須。
トッピングの最少額はsmash.使い放題パックの220円。
1年間維持するには最低でも440円必要になる。
従量課金の通話30秒/22円の利用やSMS送信3.3円だけでは維持できないことには注意
auの家族割引のカウント対象外
povo1.0ではカウント対象であったが、povo2.0ではカウント対象外に。
家族がauを使っている人は総額で見たときに通信費が上がる可能性がある。
データ容量が0GB時の通信速度が低下
povo1.0では最大1Mbpsだった通信速度が、povo2.0では128kbpsに低下。
ベースプランが月額0円なことを考えると仕方のない仕様
LINEの年齢認証サービスが非対応に
13歳以上の個人から申し込めるようになった為か
povo1.0では対応していたLINEの年齢認証サービスが非対応に
移行を検討している人はあらかじめ年齢認証しておこう。
povo1.0からpovo2.0へは自動移行しない
9月下旬に既存のpovo1.0の受付は停止されるが、2.0への自動移行はしない。
2.0を利用する場合は別途手続きが必要
この辺りは通信業界おなじみの仕様
キャリアメールは使用できない
知っている人も多いだろうが、キャリアメールは使用できない。
これもオンライン専用プランの注意点
申し込みはオンライン専用
オンライン専用プランが始まってから半年経っているので勘違いする人は少なくなっているとは思うが念のため。
オンライン申し込み専用のプラン。auショップや家電量販店などで申し込みはできない。
申し込みに不安ある人はpovoではなくUQmobileやY!mobileを検討してみよう。
このプランに向ている人、向いていない人
向いている人
- 月のデータ使用量がバラバラな人
トッピングで調整が可能であり、データ量が無駄になりにくい。 - プリペイド感覚で使う人
短期出張等が多く、データ使い放題(24時間)を生かしやすい - MVNO(格安SIM)からの移行
3GB/30日で1000円を切っているので、現状の支払い金額を維持したまま高品質な回線を使える。
向いていない人
- 毎月データ量を購入するのが面倒な人
毎回トッピングを購入する必要があるので、必要な時に高速通信が使えず焦る可能性がある。 - povo1.0のユーザーでpovo2.0が使いにくいと感じる人
上記と重なるが毎回トッピングを購入するのが合わない人は移行するのはやめよう。
一度移行すると旧プランpovo1.0には戻れない - オンライン専用プランの申し込みに不安がある人
これは既述の通り。ほかのプランやキャリアを検討してみよう。
運用例
パパ・ママの救世主!?お子様の端末に
お子様の端末に使用する例。
- 普段は月額0円のベースプランのみ
パパやママがかけ放題プランに加入しているなら着信専用端末として重宝すること間違いなし。
128kbpsのデータ通信が使えるので、LINE程度なら送受信可能。
高速データ通信が使えないので外での使用に実質的な制限をかけることが可能! - 帰省時はデータ容量を購入
祖父母の家や親戚の家には娯楽が少ないことが多いので、夏休みや冬休みはデータトッピング!
お子様も暇しない…かも!?
LINEの年齢認証非対応には注意。
タブレット端末に
- 普段は月額0円のベースプランのみ
とりあえずSIMを挿入しておく - 旅行や長期出張のお供に
カーナビの代わりやプライベート時間での娯楽に!
データSIMを契約するよりお得かも
まとめ
柔軟な使い方ができる回線。
オンライン専用プランに抵抗がなければ、デメリットが少ないのでとりあえず契約しておくのもおすすめ。
メイン回線でもサブ回線でも大活躍間違なし!
前述のとおり、無料維持期間には注意しよう。
筆者の感想
20GBの有効期限が30日ではなく90日であれば格安SIMが壊滅していたかも知れない。
個人的に惜しいと思う仕様。
昨年秋からの総務省の指導で携帯料金は本当に安くなった。
菅政権ありがとう。
ここまでくると楽天モバイルが本当に不憫でしかない。
0円維持の客もpovo2.0に流れてしまうのだろうか…
2980円という中容量のスタンダード料金を提示しただけで終わってしまっている…
5G時代に期待!
参考元
povo、基本料0円から始まるオールトッピング「povo2.0」を提供開始
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/09/13/5388.html
povo1.0/povo2.0比較表|povo から新プラン povo2.0 がスタート|au
https://povo.au.com/pr/202109/spec/
いつもの
記事の正確性については細心の注意を払っておりますが
通信サービス契約の際は、契約内容をよく読んでから契約して下さい。
当サイトでの保障はできかねます。